買取屋と言っても、いわゆるリサイクルショップや質屋のことではなく、多重債務者を相手にした手口のことです。
・金を借りに来た多重債務者にクレジットカードで買い物をさせ、その商品を定価の3〜5割程の金額で買い取る。
・クレジットカードのショッピング枠の何割かの現金を手にすることができるが、後で支払うことになるので、手元には借金だけが残る。
・買取屋はそこから更に、その商品を転売して利益を得ることも。転売しやすいよう、カードで買わされる商品はブランド品が多い。
現金化業者の中には、この買取屋のような形態を取る業者もいます。その場合の流れは
1.利用者(カード所有者)は、現金化業者からカードで商品を買う
2.利用者は、送られてきた商品を一旦受け取り、すぐに返品する
(買い取ってもらうため)
3.現金化業者は、商品の返品を確認し、キャッシュバックを行う
4.利用者は、商品の購入代金をカード会社に支払う
こうなります。買取をしないパターンに比べ、一手順増えただけのように見えます。しかし、ここに大きな落とし穴が潜んでいる可能性があるのです。
例えば、
・90%のキャッシュバックを謳っている
・実際には「90%で商品を買い取る」仕組み
という業者がいたとします。
90%現金化できると書いてあったので、その業者からキャッシュバック(買取)目的で商品を買い、商品を返品しました。
その後、90%が現金で返ってくると思っていたら、振り込まれたのはたったの50%だけでした。
業者に問い合わせると「商品に傷が付いていたから50%だ」等、難癖を付けて払ってくれません。そのうち音信普通になってしまいました。
困ったと思いカード会社に苦情を伝えると、逆に換金目的で購入したことを追求され、支払いを迫られてしまいました。
このようなトラブルがあります。「残りは後で払う」、「文句を言うならこれ以上は支払えない」と言ってくる業者もいます。これは買取屋の手口に近いものです。
そもそも、クレジットカード会社の会員規約には、カード会社への支払いが完済するまでの間、その商品の所有権はカード会社にあると定められているものが大半ですから、カードの支払いが完了していないのにそれを売って換金することは「他人の物を勝手に売る」という行為となり、カード会社から即座に支払いを求められる可能性があるのです。(カード会社の会員規約による)